労災保険の埋葬料・遺族補償年金
労災保険の埋葬料・遺族補償年金
労働者が、業務上の事故が原因で死亡した場合は、労災保険から、遺族に埋葬料と遺族補償給付が支給されます。
業務上災害
受給手続きの窓口は、事業場を管轄する労働基準監督署になります。 埋葬料は、埋葬を行った人に支給され、「埋葬料請求書」に死亡診断書等死亡を確認できる書類を添付します。 遺族補償給付は、遺族が死亡した人に生計を維持されていた一定範囲の遺族であれば年金が支給されます。「遺族補償年金支給請求書」に次の書類を添えます。
- 死亡診断書または死体検案書など
- 請求者と死亡した労働者との身分関係を証明することができる戸籍謄本
- 受給資格者が死亡した労働者により生計を維持していたことを証明できる書類(源泉徴収票、非課税証明書など)
- 受給資格者のうち請求人と同一生計にある人は、その事実を証明できる書類
なお、遺族補償年金は、遺族特別支給金(一時金)と遺族特別年金が上乗せされて支給されます。これらの給付の請求は、別途行う必要はなく、遺族補償年金支給請求書が兼ねています。また、遺族が遺族補償年金を受給できない場合は、遺族補償一時金、遺族特別支給金および遺族特別一時金が労災保険から支給されます。受給手続きは「遺族補償一時金支給請求書」に死亡診断書、戸籍謄本等を添えて事業場を管轄する労働基準監督署に提出します。遺族補償特別支給金および遺族特別一時金の請求は、遺族補償一時金請求書を提出すれば済みます。
通勤途上災害
出勤途中に事故に巻き込まれて死亡したようなケースを通勤途上災害といい、労災保険から給付が行われます。需給できる給付には、葬祭を行った人に対する「葬祭給付」と遺族給付としての「遺族年金」、「遺族一時金」がありますが、給付内容は業務上災害と同じで、特別支給金も上乗せして支給されます。 葬祭給付は「葬祭給付請求書」、遺族給付は「遺族年金支給請求書」、「遺族一時金支給請求書」に必要書類(業務上と同じ)を添え事業場を管轄する労働基準監督署に提出します。
(※)事故が第三者の行為による場合は、健康保険は「第三者行為による傷病届」、労災保険の場合は「第三者行為災害届」を届け出なければなりません。交通事故の場合は、交通事故証明書、示談をしたときは示談書、自賠責保険、任意保険および加害者から金銭等の支払いを受けたときは、損害賠償額等支払証明書を添付します。